小倉京子の「子育てにも“コツ”ってあるんです」

第9回 『親が自分を大切にすることは子どものためでもある』

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 新年おめでとうございます。本年もみなさまにとって幸せな年となりますように。

 今年も小倉の子育てコラムにどうぞお付き合いください。

 「お正月」「子どもの頃」のキーワードで自分のことを思い起こすと、小学生の頃の私は、毎年元旦に“今日こそは、せめてお正月だけは、お兄ちゃんとけんかしないようにしよう”と決心をしていたことが思い出されます。

 子どもの頃って、毎日毎日兄弟げんかしますよね。いつもけんかしていたので、自分でも“もうけんかしたくない!”って思っていたのと、お正月には必ず親から「お正月ぐらいけんかせずにいられないのっ!」と怒られていたので、“お正月だけは叱られずにいたい”、と思ったものでした。

 でも、そんな決意も空しく、必ずけんかになってしまうのが子どもの頃の兄弟のさが。結局けんかをしてしまい、“あ~あ、やっちゃった!”とがっくり。“あんなに決心したのに・・・”と口惜しく思ったものです。そこに畳み込むように親からも「なんでお正月からけんかするのっ!いいかげんにしなさいっ!」と更に怒られ、余計に落ち込むわけです。お正月早々、沈んだ気持ちで過ごした年もけっこうありました。

 言われる子どもからすると、自分でわかっているのに更に言われるのはとても嫌ですし、ダメ押しされてやる気を失くしたり、腹が立つことも。でも大人である親から見ると、未熟なこと、気が回らないことも多々あるのが子ども。そこがどうしても気になって、1つ1つ注意して直したくなってしまいます。私も3人の子どもがいるので、とてもよく理解できる心理です。

 最近私は、子どもに対して口やかましくなくなりました。気になることが少なくなったのです。

 話は親業とは離れるのですが、“私自身が完全か?なんでもできる人か?”と考えると、全然そうではなく、いろいろ気が回らないことも、上手じゃないことも、知らないこともたくさんあるわけです。そうすると、子どものできないことばかりつつけないなぁ、という思いが私の中に段々出てきたのですね。小学生以上になると場合によっては子どもの方が知っていたり、上手だったりすることがあるので、私もあまり大きな顔ができないのです。自然に、あまり細かく子どもの不完全なところばかりをつつくことをしなくなりました。

 完全でいようとするととても大変ですし、完全なんて無理かもしれない。だれでも、得意なことと不得意なことがあって、補い合って生活していければ、いい付き合い方になるような気がします。

 同じ親から生まれてきた子どもでも、それぞれ性格も異なり、得意分野も異なります。それぞれの得意分野でイキイキとやってくれればいいのかなぁと私なんかは思います。

 親はその子の素敵な部分を見つけて、あなたの素敵なところを知ってるよ!見つけたよ!って本人に伝える役を担ってあげると、子どももきっと親に認めてもらえている、見守ってくれている、という安心感が得られることでしょう。伝える方法は 【第8回コラム】 の『肯定のわたしメッセージ』です。そして、子どもが困ったときには寄り添うようにサポートする『能動的な聞き方』( 【第4回コラム】   【第6回目コラム】 )。子どもにとっては、この2つでずいぶん居心地のよい環境が出来上がるでしょう。

ボクもほっとする場所だニャ~
ボクもほっとする場所だニャ~

 家庭が安心のできる、居心地のいい、ほっとする場所であるといいなぁと思います。顔を合わせれば文句ばかり言われる、叱られる、監視される場所が家庭であったら、とても毎日がつらいものになってしまいそうです。家はほっとする場所、多くの家庭がそうなったらいいなぁ、というのが私の願いです。そんな家庭からは幸せな子ども達がたくさん巣立っていきそうです。

 だからと言って、子どものために常に親が我慢する、というのは違います。とにかく子どものために、子どものために、と親の我慢が多いとそのうち爆発しますし、こんなに私は子どものために我慢しているのに!と子どもに対して恨みがましい気持ちが溜まってしまいます。そして子どもに嫌味っぽい言葉を言ってしまうことに・・・。これでは結局子どものためになりません。溜め込まずに、親の思いもちゃんと子どもに伝えていこう、親は親の役目をする前に一人の人間として人間らしくあるべきだ、というのは親業を構築したゴードン博士の考え方です。だからゴードン・メソッドの一つとして『わたしメッセージ』( 【第5回コラム】   【第6回コラム】 )があるのです。相手の行動を受容できる気持ちも、非受容な気持ちも、どちらも人間らしい感情として大事にすること、非受容な気持ちも否定する必要がない、ということです。そして、親の後ろ姿を見せる、という意味でも、親は自分も大事にすることがとても必要です。自分を大事にして楽しく人生を歩んでいる、そういう姿を子どもに見せていくことも、子どもが人生をワクワクと歩んでいけるために大切なことだと思います。

 どうぞ、今年一年、ご自分も大切にしながら、子育てを楽しんでくださいね。

★★2016年1月22日(金)「第3回ママの文化祭®」のお知らせ★★
 春日井市NPO法人あいちかすがいっこが主催(中日新聞社殿ほか後援)する、ママを応援するイベントに私が「親業」で出展することになりました。当日は親業を無料で体験していいただけます。入場も無料ですので、ぜひお越し下さいね。
 開催場所は春日井市総合体育館です。
 親業無料体験の事前予約を受け付けています。 ご予約はこちら から。
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第3回ママの文化祭® 」の詳細はこちらから。

小倉京子(おぐらきょうこ) ピースフルコミュニケーション代表・心理カウンセラー。自身の育児経験(3児の母)を生かしつつ、臨床心理学者トマス・ゴードン博士の唱えるコミュニケーション・スキルをベースに、あたたかい親子関係をつくっていくポイントをわかりやすくお伝えしていきます。 ブログ:http://ameblo.jp/hotto-mama/ ご感想・ご質問:peaceful.communication.family★gmail.comまで。(★を@に変えて送信してください) http://ameblo.jp/hotto-mama/

(2016年01月08日)