澤田貴美子のつながる“いのち”

第18回 『子育ての最終目標はなんだろう』

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 今日は、クリスマス・イブですね。
ケーキやプレゼント、笑顔あふれるひと時。
「23日が祝日だったから、昨日パーティーをしたわ」というご家庭や、
「25日の金曜日がクリスマスだから、金曜の夜に」という方もいらっしゃるかもしれません。

 親にとって、子どもの笑顔は何よりもの宝物です。
子どもの幸せを願い、
「子どものために・・・」
と考えるわけですが・・・

 みなさんにとって、
「子育ての最終目標」って、なんでしょうか?

 先日、大好きなドラマのワンシーンで、こんな台詞にグッときました。

 「親はどうしても、子どもがつまずかない様に、傷付かないように、 先へ先へと気をまわしますよね。 でも、誰でも転ぶし、傷付かずに大人になる子どもはいません。 私は、転ばない様に気遣うよりも、 転んだ時の起き上がり方を教えたい、と思ってるんですよ。

 まあ、現実的には、そうもいかないですよね。
ハラハラしながら見守るのは、手を貸すよりもずっとしんどいですからね」

 このシーンで、テレビに向かって首が痛くなるんじゃないかというくらいに頷いた私です。

 そしてある時、障がいのあるお子さんを育てていらっしゃるお母さんとお話していた時、
こんな言葉にものすごく共感を覚えました。

 「私の育児の最終目標は、この子の自立です。
だから、なんでも体験させたいし、痛みを知り、危険を知り、挫折を知り、
そして、自分自身で経験することで、
自分で出来た!という自信を積み重ねていってほしいんです」

 こう話してくださったお母さんは、
本当にお子さんにいろいろなことにチャレンジする機会を与えていらっしゃいます。

 「障がいがあると分かった時は、本当に絶望的になりました。
外にも連れていきたくなかったし、友達にも会わせたくなかった。
でも、働きかけると、どんどんいろんなことが出来る様なってきたんです。
だから、この子には生きるちからがあるんだ、と感じた時、
いつか自分で生きていけるように、私はこの子にいろんな経験をさせて
自分で考え生きていけるよう、見守っていこう!と思ったんです」

 そう話す姿は、本当に凛々しくて・・・
母の強さを目の当たりにして、涙が止まりませんでした。

 子育てをしていると、何においても、ついつい、
転ぶより前に、転ばない様に先へ先へと気をまわしてしまうことが多いですよね。
いろいろな場面に置き換えて考えてみると、
「まず子どもに体感させて、考えさせる」よりも、
よかれと考えて、こちらが先に気をまわしてしまうことが、
ついつい多くなっていたりしませんか?

 「児童センターに連れていくと、他の子の使っているおもちゃをすぐに取りに行っちゃうんです。おもちゃの取り合いになるから、あまり連れて行きたくなくて」

 そう話されるお母さんも少なくもありません。

 できるだけトラブルは避けたい。
そう思う気持ちも、よくわかります。

 けれど・・・
経験の中でしか得られないこと、たくさんあります。
その中から学べること、たくさんあります。

誰のための子育て?

 もちろん、子どものためです。
でも、結局は育てられているのは親の方。

 手を貸すよりもずっとしんどい、
「ハラハラしながら見守る」という経験を通して、
忍耐力を鍛えさせてもらっているのは、
親の方なのかもしれません。

※画像はイメージです
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 そもそも・・・
子どもたちは、生きる力をもってうまれてきているんですよね。
もちろん、私たち大人も。

 だから、きっと大丈夫。
傷付いても、つまずいても、きっと立ち直れる。

「何があっても、あなたには味方がいるよ」

 私たち親の役目は、安全基地があることをちゃんと伝えること。
そして、なにがあっても受け止められる自分でいられるよう、
親として自分自身を整えていたいですね。

「わかっちゃいるけど、そんなに完璧にはできないよ~」

 これ、私の心の声です。
私自身も、日々葛藤しています。
日々、修行です。

 子育て中のみなさん、
「子どもたちが、いろんなことを経験し、自分で体感して、
自分で考え生きていけること」
子どもたちの自立を最終目標として、一緒にがんばりましょう。

次回の『澤田貴美子のつながるいのち』をお楽しみに。

澤田貴美子(さわだきみこ) フリーの産前産後フィットネスインストラクターとして、各地の産婦人科クリニックにて、妊娠中や産後、メノポーズ(更年期)の女性への運動指導・乳幼児と母親への育児支援などに従事。また、公益社団法人・誕生学協会認定“誕生学アドバイザー”として、幼児から大学生など幅広い年齢を対象に、いのちの授業「誕生学®」を届けている。

(2015年12月24日)