澤田貴美子のつながる“いのち”

第15回 『私という存在は奇跡』

中学生&保護者の方からの感想と、PTA役員さんからのあたたかいお手紙
中学生&保護者の方からの感想と、PTA役員さんからのあたたかいお手紙

 先日、いのちの大切さを伝える「誕生学®」をお届けした後、
中学生からこんな感想をいただきました。

 「母ががんばってくれたのはもちろんのこと、
自分でも頑張ってうまれてきたんだということを知り、
この“いのち”を大切にしていかなければならないと強く思いました」

 「今日の話をきいて、出産とはこわいものではなく、
とても幸せなものだということを知りました。
なんで女の人だけが痛い思いをしなきゃいけないの?と思っていましたが、
子宮という大切な宝物を授かったからには、自分自身を大切にしたいし、
いつか私もお母さんになりたいな、と思いました」

 「私なんて何十億分のたった一人と思っていた自分にはもうさよならです。
私という存在は奇跡であり、
いろんな人と両親と自分で誕生させた大切な存在なんだと思いました。
それは自分だけでなく、みんなも同じで、みんなも私と同じく奇跡で、
そう思うと今まで苦手だと思っていた子とも、
なんだかうまくやっていけそうな気がします」

赤ちゃんを前にすればみんな笑顔!(公益社団法人誕生学協会HPより引用)
赤ちゃんを前にすればみんな笑顔!(公益社団法人誕生学協会HPより引用)

 中学生は、カラダの成長とこころの成長がアンバランスな、多感で葛藤の時期。
親子でもぶつかり合う時期ではないかな、と思います。

 だからこそ、自分という存在の大切さを実感しながら、
自分を大切にしてほしい・・・。
そんな想いでいっぱいです。

 厚生労働省 衛生行政報告例によると、
2013年の10代での出産は19359件。そのうち318件が14歳以下です。
そして、10代での人工妊娠中絶は12964件。そのうち51件が14歳以下です。

 先月も、14歳の女子が自宅のトイレで出産した赤ちゃんをビニール袋に入れて捨ててしまうという出来事が報道されました。
幸い、赤ちゃんのいのちは無事でした。
このようなことが報道されるたび、聞こえてくるのは、当事者を責める声。
もちろん、許される行為ではないのは確かだと思います。

 でも・・・

 どうして、まわりの誰も気付いてあげられなかったんだろう。
 どうして、お母さんに相談できなかったんだろう。
 どうして、男性に身をゆだねたくなる心境だったんだろう。
 さみしかっただろうな。
 つらかっただろうな。

 そしてこの子のお母さん自身も、
妊娠期・出産期・育児期に、
ちゃんといろいろなサポートを受けられていたのかな。

 いろいろなことを考えます。

抱っこしてみる?(公益社団法人誕生学協会HPより引用)
抱っこしてみる?(公益社団法人誕生学協会HPより引用)

 大切な時期に、大切なことをしっかり伝えること。
これが本当に大事なのではないでしょうか。

 産婦人科の先生、助産師さん、養護教諭の先生、保健体育の先生、
そして、私たちのようにいのちの話を届けるさまざまな団体。
いろいろなアプローチで、
子どもたちにいのちの大切さ、自分の存在の大切さを伝えていくこと。

 「未来のいのちをまもる、大人としての責任」をひしひしと感じる今日この頃です。

 次回の『澤田貴美子のつながるいのち』をお楽しみに。

澤田貴美子(さわだきみこ) フリーの産前産後フィットネスインストラクターとして、各地の産婦人科クリニックにて、妊娠中や産後、メノポーズ(更年期)の女性への運動指導・乳幼児と母親への育児支援などに従事。また、公益社団法人・誕生学協会認定“誕生学アドバイザー”として、幼児から大学生など幅広い年齢を対象に、いのちの授業「誕生学®」を届けている。

(2015年11月12日)