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イントゥ・ザ・ウッズ

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イントゥ・ザ・ウッズ
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おとぎ話の“その後”を描く
大人のためのミュージカル

 「アナと雪の女王」、「マレフィセント」、オスカー受賞の「ベイマックス」と、ここ最近絶好調のディズニー映画。お姫様が白馬の王子との恋を夢見たり、か弱いお姫様が主人公だったのはもう昔のこと。自立した女性像や、意外なラストを迎えた“アナ雪”など、時代の流れと共に大きく変化をし、多くの女性達から圧倒的な共感を得て、大成功を収めています。そして今回はおとぎ話のオールスターが登場するというもの。シンデレラ、ジャックと豆の木、赤ずきんちゃんにラプンツェルと、近年何らかの形で映画化されたものもあり、もちろん昔から誰もが知っているキャラクターばかり。前半は、「おさらい」という形で、赤ずきんちゃんはお祖母ちゃんを訪ねた森の中でオオカミに襲われ、継母と義理の姉たちに虐げられていたシンデレラは、不思議な力でドレスをもらって舞踏会で王子様と出会う。塔の中に幽閉されていたラプンツェルを見た王子様は恋をしてしまう・・・という具合に、まずは、物語を確認。そしてオールスターキャラクターが勢揃いし、すべてがリンクしていく後半が俄然面白くなってくるのです。

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ストーリー

子どもがいないことに悩むパン屋の夫婦(ジェームズ・コーデン、エミリー・ブラント)は、それが魔女(メリル・ストリープ)の呪いであると知らされ、呪いを解くために森へ向かう。同時に食いしん坊で好奇心旺盛な赤ずきん(リラ・クロフォード)は、祖母に会うためにパンをもらって森へ、貧乏なジャック(ダニエル・ハトルストーン)は、乳の出なくなった牛を母に命じられて売るために渋々森へ向かう。また意地悪な継母とその娘達に虐められているシンデレラ(アナ・ケンドリック)は今の生活から抜け出したい・・・。彼女、彼らの運命が交錯し、それぞれが願いを叶えようとしていて・・・。

 子どもが欲しいパン屋の夫婦と、パン屋の先代に魔法の豆を盗まれた魔女が狂言回しとなり、物語を繋ぎ、壮大なミュージカル劇として昇華していきます。シンデレラの王子様とラプンツェルに恋する王子様が兄弟だったり、ジャックの牛と魔法の豆を交換する役目をパン屋夫婦がしたり、赤ずきんちゃんが食いしん坊だったり・・・と設定が面白いんです。シンデレラにはカボチャの馬車は出てこず、ガラスの靴でもありません。今回は舞踏会用の黄金の靴なのですが、この靴を巡ってシンデレラの姉たちに残酷な展開が用意されています。欲しい物を手に入れるためにそこまでするのか!と、人間の強欲さを目の当たりにします。みんなが願いを叶えて「めでたし、めでたし」のお話かと思いきや、「願いというのは“欲望”である」といったシリアスな深いテーマが隠されているのです。

 それにしてもメリル・ストリープの圧倒される魔女ぶりと歌の説得力には参りました。彼女が演じているせいか、単なる悪役じゃない、娘を想う母性のようなものを感じました。さらに赤ずきんちゃん役の新星リラ・クロフォードの歌声が素晴らしかった。先日の来日の際に、お2人にお会いしたのですが、リラ・クロフォードは早口でハキハキしゃべる元気な現代っ子。さすが、舞台出身とだけあって、大きくジェスチャーをつけながら話す彼女を、笑顔で見守るメリルが印象的でした。

データ イントゥ・ザ・ウッズ

  • 監督ロブ・マーシャル
  • 出演メリル・ストリープ、リラ・クロフォード、ジョニー・デップ、ジェームズ・コーデン、エミリー・ブラント、アナ・ケンドリック
  • 公開2015年3月14日(土)~ ミッドランドスクエアシネマ他で公開
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。