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6才のボクが、大人になるまで。

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6才のボクが、大人になるまで。
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4人の俳優が12年間を演じる
時の流れが感動へと導く物語。

 第87回アカデミー賞最有力!映画史に残るミラクルな映画が誕生しました。“12年”という長い月日をかけて同じ俳優達が同じ役を演じるという驚きの物語。しかも主人公だけじゃなく、彼の家族やその周りの人たちも同じ俳優なんですよ。約3時間で主人公の少年とその家族達の12年間を綴るというのは、これまでどんな映画作家も試みたことのない斬新な製作スタイルで、21世紀に公開された作品の中で最も優れた傑作として賞賛されています。

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ストーリー

6才のメイソン(エラー・コルトレーン)の家族は、パワフルな母(パトリシア・アークエット)とおませな姉サマンサ(ローレライ・リンクレイター)。離婚した父(イーサン・ホーク)は時々2人に会いに来て遊んでくれるが、母との復縁は難しそう。そんな時、母はもう一度大学に通い始め、そこで大学教授と再婚。しかし新しい父はアル中で暴力的になるため再び離婚へ。母の離婚&結婚のため引っ越しを繰り返し、波乱に満ちた人生を送るメイソンだが、着実に自分の道を歩み始めていく・・・。

 この企画を思いついた監督は、リチャード・リンクレイター。いい映画を作ってくれて、12年間本当にお疲れ様!と拍手を贈りたい気分です。「スクルール・オブ・ロック」や「恋人までの距離(ディスタンス)」のビフォアシリーズを撮っている監督で、日々の生活に時が与える影響を切り取っていくという手法はすでに実践済み。でも今回の物語は、時のわずかな瞬間ではなく、その人達の人生そのものに影響を与えるという生活全体に踏み込んでいるのです。幼い少年が両親の離婚や再婚によって環境が変わることで友だちも変わる。子どもは1人では成長できないので家族のありかたによって彼の人格形成に大きな影響を与えるのですが、その成長過程を説明っぽくならず12年間が流れるように繋がっているのです。6才の少年がリアルに声変わりをして、恋をして魅力的な青年に変貌していく物語というとドキュメンタリーっぽく聞こえそうですが、これがすごいのよ!ちゃんとした「お話」になっているのです。家族との会話も過剰な台詞っぽくないし、子ども達もやらされている感がまったくない。フィクションじゃなく12年間一緒に過ごしていたのではないかと疑ってしまいました。

 離婚したけど面倒見のいい父親役のイーサン・ホークやパワフルだけどちょっとめんどくさい母役のパトリシア・アークエットは、12年前から大人ですけど、子ども達はどう成長するかわからない。病気になったり、薬に走ったり、俳優じゃなく別の道に進むかもしれないし。でも彼らは12年間演じきった。これは奇跡に近いことかもしれませんよね。ちなみに姉のサマンサ役は監督の実の娘!ハリーポッター刊行イベントとか、オバマ大統領就任とか、流行ものや歴史的な時代背景を入れているということは、12年決められた脚本はなかったと思います。年に1度、全員で3~4日撮影を行ったという異例づくしな映画。見終わった後は、さらに彼の今後12年間を見たくなってしまうかも!

データ 6才のボクが、大人になるまで。

  • 監督リチャード・リンクレイター
  • 脚本リチャード・リンクレイター
  • 出演パトリシア・アークエット、エラー・コルトレーン、ローレライ・リンクレイター、イーサン・ホーク
  • 公開2015年1月3日(土)~ 伏見ミリオン座で公開
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。