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バンクーバーの朝日

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バンクーバーの朝日
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豪華キャストで贈る
実在の野球チームの青春物語

 昨年、「舟を編む」で最年少日本アカデミー賞作品賞、監督賞を受賞し、日本のありとあらゆる賞レースを賑わせた若干31歳の日本映画界の期待のホープ石井裕也監督の最新作。彼にとっては今回が初のビックバジェット=超大作となりました。ちなみに女優・満島ひかりの旦那様です。

 本作は野球を通じて日本人の精神を伝える、若き青年の青春ドラマなのですが、貧しい日本を飛び出して、一攫千金を夢見てバンクーバーに渡った人がいたということに驚きました。この映画を観るまで、私はまったくそんな歴史があったとは知らなかった。彼ら移民が虐げられ、過酷な労働をさせられ差別との闘いや忍耐の日々は衝撃を受けずにはいられません。だからこそ、日本人野球チーム「朝日」が、人々の希望となり、大柄な白人選手相手に小柄な日本人の特性を生かした頭脳プレイで彼らを負かしていく姿には胸が熱くなります。勝ち進む朝日を応援する人々の唯一の楽しみとなり、当時の彼らは日本人の希望になっていくのです。チームの家庭の事情を描きながら一致団結していく姿に何度も涙してしまいました。頭脳プレイはバントと盗塁、スクイズなどコツコツと点を取り、堅実な守備で相手に得点を与えないスモールベースボール。意地悪でインチキばかりする白人チームに対してフェアプレイに徹したサムライ魂は白人ファンも多く、2003年にカナダ野球界殿堂入りを果たしています。カナダで愛されていたチームということもよくわかりますね。この事実が本作を通して多くの日本人に知られることを願いたいな。

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ストーリー

1900年代初頭、多くの日本人が新天地を夢見てカナダへ向かったが、厳しい肉体労働や貧困といった過酷な現実に直面していた。そんな中、日本人街で生まれた日系二世による野球チーム「朝日」。日本人が働く場をなくし、選手の脱退が相次ぐ中、一見頼りないが責任感の強い製材所ではらたくレジー笠原(妻夫木)がキャプテンに任命される。大柄で力も強い白人チームにまったく歯が立たず、朝日は毎回ボロ負け。しかしある日、レジーは勝利の突破口を思いつく。そして、「朝日」の活躍は、現地の人々を勇気付ける存在となっていった・・・。

 俳優達は野球合宿をして、吹き替えなしの野球シーンに挑んでいます。池松、亀梨、上地は野球経験者ですが、妻夫木くんは未経験。過酷なトレーニングを課せられ、とにかく練習三昧の日々。ウエアも昔のものを再現しているので動きにくく、道具も昔のもので今のグローブとおなじ感覚で取ると球が顔に当たりそうになるくらい衝撃があるそうです。毎朝、ランニングとキャッチボールをし、撮影が終わると水道で頭を洗いスパイクの泥を落としてまるで部活のようだったとか。お互いを支え合い、励まし、なんとかこの苦境を乗り越えていく。逆境に立ち向かうひたむきな姿がもたらす感動は今の私たちにも大きな糧となるはずです。与えられた場所でどう生きるか!これは今も昔も変わらない私たちのテーマなのです。

データ バンクーバーの朝日

  • 監督石井裕也
  • 出演妻夫木聡、亀梨和也、上地雄輔、勝地涼、池松壮亮、高畑充希、宮﨑あおい、貫地谷しほり、鶴見辰吾、佐藤浩市
  • 公開2014年12月20日(土)~ ミッドランドスクエアシネマほかにて公開
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。