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観客を感動の涙で包む伝説の
舞台が映画化。ハンカチ必至!

 2012年に解散した宅間孝行率いる人気劇団「東京セレソンデラックス」。その作品の中でも、とりわけ“魂が震えるほど泣ける”と観客の頬を涙で濡らした伝説の舞台「くちづけ」。知的障害者の自立支援グループホーム「ひまわり荘」の住人達が日々珍事件を起こしながら陽気に暮らす様子に大笑いしつつもラストは親子の深い愛情に胸を打たれました。10ヶ月前だったかな、新幹線の中で堤幸彦監督と偶然お会いし、名古屋から東京に行くまでの間に聞いた「ボクの最高傑作になるかもしれない映画を撮った」という言葉はこの「くちづけ」だったのです。

 堤監督は、映画化の話がある前に舞台版を観ていて、これは映画化するべきだ!と思っていたら、まわりまわって自分がメガホンをとることになったそうです。監督が手がけた「トリック」「SPEC」のエンタテイメント作品の映画手法のようにワンシーンを細かくカットするのではなく、本作は台本だと23ページに渡る長いシーンをカメラ5台を使って様々な角度から同時に撮影し、20分以上の長回しを多用しています。これは舞台のニュアンスと間合いを大事にするためチャレンジしたことだとか。

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ストーリー

知的障害者の自立支援グループホーム「ひまわり荘」。そこには体は大人、心は子供のままの住人達が日々珍事件を起こしながら楽しく陽気に暮らしていた。そこに元人気漫画家の父親・いっぽん(竹中直人)が娘のマコ(貫地谷しほり)とひまわり荘の仲間入り。陽気な住人うーやん(宅間孝行)と打ち解ける幸せそうなマコの姿を見て、ようやく父の心にも平穏の時が訪れたのですが・・・。

 また、舞台の場合は、ひまわり荘の談話室のみで芝居をしていたのですが、映画になったことで立体化されたのが面白い。例えばひまわり荘の陽気な住人うーやんの部屋が映しだされれば、どんな生活をしているのか一目でわかるし、映像ならではの、寄りのカットでそれぞれの表情もしっかり読み取れるのです。知的障害を持つ娘・マコを愛おしそうに見つめる父の優しい目線もしっかり映しだされ、それが衝撃のラストへと繋がっていくから、もう泣けて泣けて困っちゃいましたよ。

 舞台からの続投でうーやん役の宅間孝行さんは今回脚本も担当しているのですが、彼が映画史上に残る名シーンと言い放ったのが、「カーテンシーン」。体は大人、心は7歳の子供のうーやんとマコがカーテンの中に入って結婚すると約束するんです。シルエットのみが映し出されるのですが、それがなんとも可愛くて、私もお気に入りのシーンなのです。監督はこのシーンは自然光にとてもこだわって作ったとか。舞台を観ている人も観ていない人もこの感動をぜひ味わって欲しい。実話を元に描いた親子の物語、これはとても身近な、みなさんの物語でもあると同時に、思いやりとはなにかを考えさせられます。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ くちづけ

  • 監督堤幸彦
  • 脚本宅間孝行
  • 出演貫地谷しほり/竹中直人/宅間孝行/田畑智子/橋本愛/嶋田久作
  • 公開2013年5月25日(土)~109シネマズ名古屋ほか
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。