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ヒステリア(PG12)

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ヒステリア(PG12)
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女性のための“バイブレーター”
その誕生秘話は実に爽やか

 キャッチコピーの「100万ボルトのエクスタシー」!?物語のキーワードがバイブレーターってちょっと、抵抗ある・・・でも、ポスターの雰囲気から文芸作品の匂いも少しする・・・などなど、観る前から色んな想像をしたのは久しぶりです(笑)。大人のおもちゃにまつわる話なのに卑猥なことは一切なし、お上品で、キュートで爽やか!さらに女性の自立や未来への希望も描いているのですが、この絶妙なバランスが素晴らしい。なんといっても女性への愛に満ちた作品というのが嬉しいですね。

 本作は、英国ヴィクトリア朝の仰天実話に基づく素敵なお話。いまや“大人のおもちゃ”と呼ばれるバイブレーターは女性のヒステリーを治すために作られたそうで、子宮に深呼吸させようという崇高な目的だったというからビックリ!医療用電気器具=バイブレーター生誕130周年です。

 ヒステリーという言葉は、ギリシャ語で「子宮」を意味するそうなんです。ヒステリーは女性の性の抑制からくるもので、急に泣いたり怒ったりの感情の起伏が激しくなる、心配性など、いまでは更年期といいますがその昔は女性特有の病気とされて、ヒステリーの原因である子宮を強制的に切除されていたそう!!昔はホルモンの働きがよく知られていなかったのでしょうね。

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ストーリー

第二次産業革命の真っ只中の19世紀のロンドン。マダム達の間ではヒステリーと呼ばれる女性特有の病気が蔓延していました。ある日、婦人科の権威ダリンブルが考案した画期的なマッサージ療法が高い効果を発揮。イケメンでマジメな若きグランビル医師(ヒュー・ダンシー)も毎日せっせとマッサージに明け暮れますが、治療のしすぎで利き腕が使えなくなってしまい、診療所をクビになってしまい・・・。

 また、この時代は19世紀の精神医学の権威であるフロイトがヒステリーを研究していた頃。キーラ・ナイトレー主演の「危険なメソッド」でも描かれていたように、ヴィクトリア王朝の頃はとくに貴族の女性達は性欲やセックスを禁じられていたのです。セックスがご無沙汰になったことで乾燥してしまった子宮は軽くなり潤いを求めて体内を動き回り臓器にぶつかって窒息してしまう。そんな子宮に深呼吸してもらうために、医者の友人の発明家が作ったぶるぶる震える機械を改良したバイブレーターが発明されたのです。この時代は医学の進歩、電動機の発明、産業革命で社会の変化と激動の時代。女性の地位向上はまだ先のことですが、バイブレーターの誕生秘話と共に女性解放の小さなきっかけがあったんだと思います。本作はパートナーとも観て欲しいけど、女友だち同士で爆笑して観て欲しいな。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ ヒステリア(PG12)

  • 監督ターニャ・ウェクスラー
  • 出演マギー・ギレンホール/ヒュー・ダンシー/ジョナサン・ブライス
  • 公開2013年5月11日(土)~ 名演小劇場にて
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。