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ひまわりと子犬の7日間

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ひまわりと子犬の7日間
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犬と人との絆に涙・・・
信じる思いが希望を繋ぐ感動作

 日本は空前のペットブームですね。家族の一員のようにかわいがっている方がほとんどですが、飼い主の飼育放棄などで保健所に引き取られている保護犬は日本全体で1年間に約8万7000頭いるそうです。

 本作は、2007年に宮崎県の保健所で実際に起きた実話を元に、犬と人との絆を描いた作品。我が子を守るため近寄る人間に威嚇する母犬、そんな犬の親子を何とかして守りたいと奮闘する保健所職員の姿を通じて、人と人、犬と人との向き合い方を考えさせてくれます。
 人から動物へ、人から人へ、愛を伝えていく物語なので、元の飼い主や、新しい飼い主と巡り会う幸せな保護犬を増やすために、保護犬について知る絶好の機会だと思います。

 監督は山田洋次の元で脚本家や助監督として活躍されていた平松恵美子さん。本作が満を持しての映画デビュー。犬やキャストの表情の切り取り方がホントにうまい!
 また、映画らしく素晴らしいなと思ったのは、冒頭の約10分間のシーン。後に保護犬となる子犬を守りながら畑を荒らす野犬(後にひまわりと名付けられる)が、昔は愛情一杯に老夫婦の元で育てられていたことを、セリフなしの映像と音楽で淡々と綴られていきます。

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ストーリー

ある日、犬の親子が保健所に収容される。母犬は生まれたばかりの子犬を守ろうと威嚇して、まったく人を寄せ付けない。保健所職員の神崎(堺雅人)は、命がけでわが子を守る母犬の姿を見て、子犬たちの命を守ろうと決意するが、収容期間はたったの7日間。その間、里親探しに奮闘するも、犬たちの命の期限は刻一刻と近づいていた・・・。

 シーンが変わって、一匹でも多くの保護犬を救おうと日々新しい飼い主探しに奮闘する保健所職員の神崎がある日、子犬を必死で守る野犬、ひまわりを保護します。保護してから命の期限はたったの1週間しかなく、犬の親子を救うのは大変なこと。(新しい飼い主、元の飼い主が現れないと処分されるのです)。しかし、子犬を守る母犬は神崎にまったく心を開いてくれません。そこで神崎は、人と接するように犬小屋の前に泊まり込み、時間をかけて母犬と向き合っていくうちに、「この母犬はもしかしたらただの野犬ではなく、誰かに飼われていたのでは?」と、冒頭で私たちが見た、幸せだった頃のひまわりのことを感じとっていくのです。

 神崎を演じたのは宮崎県出身の堺雅人。郷里での撮影、方言での演技ということは彼の長年の夢だったそう。組織の規則やいろいろな思惑に縛られる中、それでも小さな命を守りたいという一心で、厳しい現実に立ち向かう男を見事に体現しています。犬を見守る優しい眼差しは堺さんにぴったりでした。大事なことはちゃんと向き合ったときにはじめて伝わる。SNSやメールでの簡易なコミュニケーションが当たり前になってしまった、現代人へのメッセージとも感じとれる作品です。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ ひまわりと子犬の7日間

  • 監督平松恵美子
  • 脚本平松恵美子
  • 出演堺雅人/中谷美紀/でんでん/若林正恭(オードリー)/吉行和子/夏八木勲/草村礼子/檀れい
  • 公開2013年3月16日(土)~ ミッドランド スクエア シネマほか
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。