デート映画一覧
デート映画

愛、アムール

映画館
愛、アムール
おすすめデート映画
写真

アカデミー賞外国語映画賞受賞
人生最期の至高の愛の物語

 オーストリア出身の世界的巨匠ミヒャエル・ハネケの「愛、アムール」は、切実なテーマと独自の演出力で映画賞を席巻した人間ドラマ。「白いリボン」に続き、カンヌ国際映画祭の最高賞にあたるパルムドールに輝き、アカデミーでも作品賞をはじめ5部門にノミネート、そして誰もが納得の外国語映画賞を受賞しました。

 パリの高級アパートで穏やかな生活を送る音楽家の老夫婦。弟子の音楽会から帰ってきたふたりの会話では、「今夜の君はきれいだったよ」と、何年たっても愛し合う姿が垣間見えます。食事時の会話も素敵で、昔話をする夫に「そんな話し始めて。イメージを壊さないで」、「あなたは恐いときもあるけど優しいわ」、「今度一杯おごろうか?」と。そう、ずっと2人の愛の生活は続くと信じていたのです。

 そんなある日の朝、妻の動きが突然止まってしまう。まるで人形のように・・・。診断の結果、病による発作と判明され、手術を受けるも失敗に終わり、車いすの生活を余儀なくされます。看護師を雇って自宅介護をはじめるのですが、生きる希望を失った妻を常に励ます姿が切なかった。心配して駆けつけた娘は言葉が上手く話せなくなった母アンヌの姿に戸惑い、どうしたらよいかわからなくて放心状態になってしまうのです。
 わたしの母が半年前、四肢が動かなくなって辛い姿で病魔と闘っている姿を見た時と同じ気持ちだった。いつも小綺麗にして、はつらつとしていた母の落ち込みはどうしてあげることもできなくて辛かったな(今は元気です)。

写真
ストーリー

パリで穏やか暮らす音楽家の老夫婦。妻が病に倒れたことをきっかけに、夫婦の関係に変化が訪れます。病院嫌いの妻アンヌ(エマニュエル・リヴァ)のために夫のジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)は通いの看護師を雇って自宅で介護をすることに。献身的にリハビリを手伝うが、アンヌは二度目の発作を起こしてしまう。

 やがて、妻に痴呆の病状が現れ、夫は彼女の尊厳を守ろうと看護師、そして娘さえも遠ざけてしまうのです。出来る限り自分で妻を介護する夫の姿はとても痛々しく、涙が止まらなくなってしまった。
 会話が成立することもなくなった後半の「ある決断」は、みなさんはどう思うだろうか。ここぞとばかりに泣ける音楽を使う陳腐な作品と違い、ハネケは音楽を排除し、生活音とふたりの会話のみで綴っていく。ふたりは音楽家なのでグランドピアノが広間においてあるのですが、それが彼らの人生を語る登場人物の一つのようにも思えた。

 妻を演じた86歳のエマニュエル・リヴァは、生々しいまでの迫真の演技をみせ、アカデミー史上最高齢で主演賞女優賞ノミネートを果たしています。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ 愛、アムール

  • 監督ミヒャエル・ハネケ
  • 脚本ミヒャエル・ハネケ
  • 出演ジャン=ルイ・トランティニャン/エマニュエル・リヴァ/イザベル・ユベール/アレクサンドル・タロー
  • 公開2013年3月9日(土)~ 伏見ミリオン座、TOHOシネマズ名古屋ベイシティほか
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。