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つやのよる

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つやのよる
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豪華キャストのアンサンブル
で綴る大人の男女の群像劇

 本作はタイトルにもなっている“艶”という女性を軸に、男女が織りなす異色の群像劇です。
 主人公の松生は妻と娘を捨ててまで一緒になった女性、艶の自由奔放な不貞に悩まされていたのですが、その艶が病に冒され昏睡状態に。そこで彼は、自らの愛を確かめるために、艶と関係をもった男達に片っ端から連絡し、艶の危機を伝えていくことを決心します。そしてその知らせは、男達だけじゃなく、その妻や恋人、愛人など彼らのパートナーである女達の心をも乱していくのです。

 夫の松生が何度裏切られても一途に愛した女=艶。「一体、彼女はどんな容姿で、どんな人なんだろう?」と見る側は気になって仕方がないと思います。ところがこの艶という女性は、映画がはじまってから終わりまで顔を見せることはありません。
 物語は誰がヒロインということもなく、登場する6人の女性をオムニバスで見せていきます。女たちは艶をよく知らず、作品を見る側と同じように男たちを通して「艶とはどんな女なんだろう・・・」と揺れていくのですが、それと同時に彼女たちの男の愛し方も描かれていきます。

 たとえば、艶の最初の夫の愛人・湊は愛を求めて次から次へと男と関係を結んでいく。サキ子は艶のせいで自殺したかもしれない夫の死を受け入れられず、夫の亡霊に取り憑かれている。艶がストーカーしていた男の恋人・百々子は、女の影がちらついたり、結婚を考えない恋人に複雑な想いを抱く・・・。

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ストーリー

家族を捨て、駆け落ちをして大島に移住した松生(阿部寛)は、何度裏切られても献身的に愛を注いできた妻の艶ががんに侵され、こん睡状態に陥ったことを現実として受け止められずにいる。そんなとき、自らの愛を確かめるために、艶が関係を持った男たちに艶の死を知らせるという考えがひらめく。

 情念や感情が女という生き物を浮き彫りにし、様々な愛の形を見るうちに中盤からは艶の容姿などはどうでもよくなり、それよりも松生は、なぜこのような行動をしたのかが気になって仕方がなかったのですが、すべてを終えた時の松生の表情で、その答えがわかり腑に落ちました。
 この阿部寛の演技が秀逸なんです。阿部さんは愛に囚われた松生の疲労感を出すためにかなり減量し、焦点の定まらない狂気じみた表情を見せるなど、徹底した役作りをしています。

 先日、行定監督を含め女性7人ほどで「つやのよる」談義をしたのですが、ま~でるわ、でるわ、女性の本音トーク&赤裸々発言!(笑)監督もタジタジになっていました。この映画は、見た後に盛り上がって上映時間の倍は話せちゃいますね。女性同士もしくは、恋愛感情のない(←これ大事)男性の友人知人と見に行って、“愛の形”について本音で語ってみてください。自分の現在の愛の形がわかるかも!(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ つやのよる

  • 監督行定勲
  • 原作井上荒野
  • 出演阿部寛/小泉今日子/野波麻帆/風吹ジュン/真木よう子/忽那汐里/大竹しのぶ
  • 公開2013年1月26日~ 109シネマズ名古屋ほか
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。