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マリー・アントワネットに別れをつげて

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マリー・アントワネットに別れをつげて
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王妃の朗読係の視点で描く
ヴェルサイユ宮殿の裏

 様々な伝説に包まれ、今もなおその魅力が色あせないフランス王妃マリー・アントワネット。彼女のドラマチックな人生は、多くの映画や小説の名作を生みました。
 映画で一番記憶に新しいのはソフィア・コッポラ監督の「マリー・アントワネット」。こちらは女性のファッション誌的なツボをおさえたアントワネットのイメージフィルムのような映画でしたね。歴史ものをガッツリ見たいという人には不評だったかもしれませんが、その煌びやかな世界は女性を中心に大ヒットしました。

 オーストリアの皇女マリー・アントワネットは14歳の時、フランスのルイ16世の妃に。贅沢の限りを尽くして庶民の反感を買い、それがフランス革命に繋がり、のちに王政廃止、共和制の成立で反逆罪により37歳でギロチンにより死刑となりました。本作は、1789年、フランス革命の開始を告げる7月14日から17日までの4日間の、ヴェルサイユ宮殿の混乱した様子を描いていきます。

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ストーリー

1789年。バスティーユ牢獄の襲撃をきっかけに王政に対して民衆が蜂起。ルイ16世や王妃(ダイアン・クルーガー)を含めた286名の処刑リストが配られた。宮殿を逃げ出す貴族や召使が相次ぐ中、王妃に心酔する朗読係の少女シドニー(レア・セドゥ)は、それでも変わらず王妃に忠誠を誓うが、王妃から非常な命令を下される。

 この作品の主人公は、王妃ではなく宮廷朗読係りの少女シドニー。過去のマリー・アントワネット物語とは違い、王妃の周囲の人々にスポットをあてるという斬新な物語に「なるほど、その手があったか!」とニヤついてしまいました。身寄りのない孤児シドニーが夢のまた夢だったヴェルサイユで憧れの存在である王妃に仕えますが、ラッキーにも、王妃はシドニーを気に入り、シドニーは献身的に尽くすうちに恋心を抱きます。世間知らずの少女がアイドルに恋い焦がれるのと同じような想いなのかな。しかし、革命が勃発し、王妃はシドニーにとても残酷な命を下すのです。気まぐれな王妃に翻弄されながらも、自分は王妃のお気に入りだと信じていたシドニー。そんな彼女の心模様がサスペンスの色合いを滲ませながら描かれますが、革命の勃発による非常事態の命令とは言え、あまりにも冷酷すぎてラストは胸をえぐります。王妃の本音や知られざる素顔を大胆に描いているのがこの映画の面白さですね。

 また、映画の舞台となるヴェルサイユ宮殿は最大の見どころ。通常は入場禁止となっている多くの場所で撮影をしているのです。映画の中に登場する鏡の間、隣接する客間、ヘラクレスの間、中庭、宮殿の周囲の舗道などは全て本物。観光では入ることのできない宮殿の隅々を堪能してください。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ マリー・アントワネットに別れをつげて

  • 監督ブノワ・ジャコー
  • 脚本ブノワ・ジャコー
  • 出演レア・セドゥ/ダイアン・クルーガー/ヴィルジニー・ルドワイヤン
  • 公開2012年12月15日(土)~ 伏見ミリオン座ほか
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。