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僕達急行 A列車で行こう

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森田芳光監督が描く、趣味が
紡ぐ人のつながりの素晴らしさ

 『家族ゲーム』『間宮兄弟』など独自の笑いで時代を先取りする快作を次々と世に放ち、また監督としてのみならず、『バカヤロー』シリーズなど脚本家としても、常に現代を生きる人々の感覚そのものを突出したコメディセンスで描き出してきた森田芳光監督。自身のオリジナル脚本による本作がついに公開を迎えます。

 昨年の12月、森田監督は残念ながらこの映画の公開を待たず、この世を去ってしまいました。
 私は、1999年「黒い家」から取材&舞台挨拶の司会をして監督にかわいがっていただきまして、小雪主演の「わたしだすわ」という映画でお会いした時には、「最近、オリジナル脚本の映画は作りにくくなった。でも僕は作り続けるから、松岡さんも僕をずっと取材してね。やめるのは簡単だけど、続けることは難しい。それでもお互いがんばろう」と励ましてくださったんです。折れそうになった時は、監督のこの言葉を思い出すと力が湧いてきます。

 そんな森田監督の想いが詰まった本作の構想は2003年頃に思いついたそうで、仕事より趣味の話をしているときのほうが人は元気がある。いまの世の中は元気がない、だから日常の些細なことから元気を生み出そうと思ったのがこの映画を作ったきっかけだそうです。まさに震災で傷ついた日本人に贈った監督らしいラストエールなりました。

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ストーリー

大手不動産会社の社員、小町圭(松山ケンイチ)とコダマ鉄工所の二代目、小玉健太(瑛太)はともに鉄道を愛する者同士、出会ってすぐに仲良くなる。小町は鉄工所の寮に入るが、やがて転勤で九州支社に行くことに。九州には、会社がなかなか口説けない大手企業の社長(ピエール瀧)がいたが、鉄道ファンだったことから意気投合し、事態は好転する。しかし恋のほうは、趣味や仕事のようにはうまくいかず、途方に暮れていた2人だった。

 本作のテーマは「趣味」。鉄道という趣味を通して友情を育む、大企業の会社員小町と鉄工所2代目の小玉の、恋愛・仕事に悪戦苦闘する姿をユーモアと優しくピュアなパワーで綴られています。色とりどり様々なデザインの鉄道、駅、車窓からの風景なども見どころのひとつ。また、鉄道各社の協力により、通常では撮影許可の下りない区域で多くの場面が撮影されているのも楽しみが膨らみますよね。また、主人公の小町と小玉を始め、登場人物が列車の名前になっているところも森田監督のこだわりです。監督は、「どこか旅をしている気分、新しい旅に出たい気分になってもらえたら」とメッセージを残していらっしゃいます。

 鉄道ファンが楽しめるのはもちろん、好きなものに夢中になることの楽しさが伝わってくる“笑える”映画。ゆっくりと時間を作って鉄道の旅に出てみたくなりました。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ 僕達急行 A列車で行こう

  • 監督森田芳光
  • 脚本森田芳光
  • 出演松山ケンイチ/瑛太/貫地谷しほり/ピエール瀧/村川絵梨
  • 公開2012年3月24日(土)~ピカデリー、109シネマズ名古屋ほか
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。