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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙

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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
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メリル・ストリープ主演女優賞!
29年ぶり3度目の受賞の快挙

 鉄の女と呼ばれ、女性初の英国首相となったマーガレット・サッチャーの知られざる私生活を描いた本作。ストリープはサッチャーが保守党首相に立候補する若いころから現在痴呆症を発症した86才まで、迫力ある演技を披露しています。
 今回、私が一番驚いたのはストリープが86才現在のサッチャーを演じる姿。もちろん首相時代のサッチャーも激似ですよ、実際のサッチャーはあまり知りませんが、ニュース映像を見る限りでは声も顔つきもそっくりです。でも、それ以上に高齢なおばあちゃんなりきりの演技は圧巻です。

 オープニングは足元がおぼつかない老女がスーパーで牛乳一本を買うところから始まります。このおばあちゃんはサッチャーじゃなく、別の人だろうと思っていたらストリープ演じるサッチャーだったの。皺だらけの顔は老けメイクですが、その技術も超えて老人特有の体の震え、ゆっくりした動きなど言動が完璧な老人なのです。
 役を引き受ける前に、徹底的にリサーチして完全に役柄になりきることに努力を惜しまないというストリープ。仕事への姿勢も完璧ですが、ハリウッドスターには珍しく離婚歴なしで夫との間には4人もの子宝に恵まれていて、メリルは理想の女性でもあるのです。

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ストーリー

夫は他界、子供たちは独立し、静かな晩年を送るサッチャー。夫の遺品を整理しながら、彼との出会い、イギリス首相にまで務めることになった政治家時代、その裏での家族との生活など、彼女は記憶を辿りはじめた。

 本作は現在のロンドンが舞台。86才になったサッチャーは、苦しいときに支えとなってくれた夫がすでに他界しているのに、まだ生きているかのような幻覚を見続けているのです。過去と現実の記憶がごちゃまぜになり、急に現役時代のような口ぶりになるサッチャー。首相として男性上位の政界の中で常に逆風に立ち向かい、毎日が孤独と戦いの日々。国政を立て直すことに命を賭けたことは後悔していないけれど、子供や夫は果たして幸せだったのだろうか。サッチャーはこの疑念だけが残っているように思えます。

 仕事と家庭のバランスはいつの時代も多くの女性が悩む問題。また、娘との不協和音もどこの家庭でもあること。実在の人物を描いた真実のドラマだからこそ普遍的な部分をリアルに描くことによって観る人の心を動かすのでしょう。 友だちやお母様と観賞するのがオススメです。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙

  • 監督フィリダ・ロイド
  • 出演メリル・ストリープ/キム・ブロードベント/アレキサンドラ・ローチ
  • 公開2012年3月16日(金)~ミッドランドスクエアシネマ、伏見ミリオン座ほか
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。