お友達映画一覧
お友達映画

ブラック・スワン

映画館
ブラック・スワン
おすすめお友達映画
写真

ナタリーが鬼気迫る演技で表現
した禁断の変身願望とは?!

 アカデミー賞で見事主演女優賞を獲得したナタリー・ポートマンの「ブラック・スワン」は、「白鳥の湖」のプリマに抜擢されたバレリーナが、プレッシャーのあまり現実と悪夢の間で苦しむサスペンス。自分を追い詰めていくその課程はヒリヒリし、ビジュアル的にもかなり脳を刺激されましたが、9キロ減量し、過酷なレッスンに耐えて、精神面でも自らを追い詰めたという彼女の鬼気迫る演技はほんとに凄かった。ナタリーは撮影後、役に取り憑かれたといっていますが、私のほうこそナタリーに取り憑かれちゃいましたよ。

 バレエ一筋の清純な優等生が、頂点に立つために対峙しなくてはならない孤独な闘いを、後半からはものすごいテンションとスピードで描いていくのですが、物語が進行するにつれて狂気と過激な描写が過速し、観ている方もどこまでが現実なのか、妄想なのかわからなくなるのです。チャイコフスキーの音楽パワーもあってか、危険なテンションで迎えるラストの盛り上がりには身震いしましたわ。

 本作のメガホンを取ったのは、「π」や「レクイエム・フォー・ドリーム」でも妖しげな世界観を表現したダーレン・アロノフスキー監督。監督はひとつのことに取り憑かれてしまったことで、精神的なバランスを少しずつ壊していく人間を撮らせたら映画史上で右に出る人はいないといわれ、神経衰弱描写が超お得意なのです。この映画のテーマでもある、自分を追いつめる「強迫観念」。この内面世界の狂気的な表現はダーレン・アロノフスキーだけがなせる技だと思う。

写真
ストーリー

優等生バレリーナ、ニナ(ナタリー・ポートマン)は、厳しい芸術監督トーマス(ヴァンサン・カッセル)の目にとまり、「白鳥の湖」のプリマ・バレリーナに抜擢される。気品あふれる白鳥は心配ないものの、官能的な黒鳥を演じることに不安があるニナは、その重責に苦しみ追い詰められてしまう。

 とはいえ、やっぱりなんてったってナタリーの熱演があってこそ、この映画は成立しています。映画「レオン」でデビューして以来、母親がエージェント代わりになり、セクシー系の映画はすべてNG、ラブシーンのある映画では脚本を変更させるなど激しい性描写を避け続けてきたナタリーですが、本作では、共演のミラ・クニスと女性同士のラブシーンを演じ映画ファンを驚かせました。さらに自慰シーンまで! 20代最後(現在30才)に新境地を開いたナタリーの覚悟が詰まった作品です。とにかく、最初から最後まで一瞬もナタリーから目が離せません!(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ ブラック・スワン

  • 監督ダーレン・アロノフスキー
  • 出演ナタリー・ポートマン/ヴァンサン・カッセル/ミラ・クニス/ウィノナ・ライダー
  • 公開5月11日(水)~ミッドランド スクエア シネマほか
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。