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スタイリッシュな映像で綴る
高級コールガールとNYの日常

 20年前「セックスと嘘とビデオテープ」で衝撃的な映画監督デビューを飾り、その後、約20本の映画を発表したスティーヴン・ソダーバーグ監督。「オーシャンズ11」シリーズなど、ハリウッドのど真ん中エンタテイメント作品を大ヒットさせたかと思えば、政治性の強い問題作を、さらにその鋭い感性で撮ったアート映画の数々。常にスタイル、テーマにおいて新しいことにチャレンジし、個人的にはジョージ・クルーニをセクシーに格好良く撮ってくれる(笑)大好きな監督なのです。

 最新作は、マンハッタンのエリートたちを相手に、まるで本物のガールフレンドと過ごすようなひとときを提供する高級エスコート嬢(=コールガール)チェルシーの日常を淡々と映し出したシンプルなストーリー。
 エロテックなシーンは省かれ、チェルシーとお客の会話の内容は、大半がお金持ちの独りよがりな仕事のグチや政治の話。そんな彼女の背景に、ハイソなNYの風景の一部としてウォール街のサラリーマンたちの(2008年10月当時)経済破綻や大統領選についての会話が映し出される。それは雑多な人が行き交う大都会の現実を撮った「経済映画」のようにも思えました。

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ストーリー

リーマン・ショック後、大統領選を間近に控えた08年秋のNY。高級エスコート嬢のチェルシー(サーシャ・グレイ)は、トップの座を守るために日々自分磨きを怠らず、私生活では彼氏との関係も順調だったが、ある日心惹かれる男性客が現れ……。

 コールガールという職業は仲介業者が派遣をするイメージですが、彼女はネットを使ってセルフコントロールしています。ジムやエステで身体を美しく整え、高級な服や下着で身を飾るなど、自分への投資を惜しまないチェルシーは、仕事に真剣に取り組み、浮ついたところがまったくありません。そのプロ根性には脱帽です。
 主役のチェルシーを演じたのはなんと!22歳の現役ナンバー1ポルノ女優サーシャ・グレイ。仕事に対する真っ直ぐな考えなどが綴られた彼女の雑誌のインタビュー記事をみた監督が即決してキャスティングしたそうです。

 すさまじい不況を経験した都会では、エスコートガールもエリートも同じように確かな未来などなく、目の前の現実をしっかり生きるしかない。ソダーバーグの映像メッセージは実にクール! 今の日本に必要な映画かもしれません。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ ガールフレンド・エクスペリエンス

  • 監督スティーヴン・ソダーバーグ
  • 出演サーシャ・グレイ/クリス・サントス/フィリップ・アイタン
  • 撮影:スティーヴン・ソダーバーグ
  • 公開8/28(土)~名古屋シネマテークにて
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。