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プレシャス

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プレシャス
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劣悪な環境にいながらも希望を
持ち続ける主人公の姿に感動

 映画『プレシャス』は今年の賞レースを賑わせた一本。全世界の映画賞で95冠、ノミネート数164! アカデミー賞では作品賞含む主要6部門にノミネートされ、助演女優賞と脚色賞を獲得。そんな世界中のマスコミを賑わせた作品の主人公プレシャスを演じたガボレイ・シディベ、通称ガボちゃんの規格外な演技と体型にやっとお目にかかれました。 映画の途中は唖然とし、終わったあとは言葉もなく、涙が頬を伝う。アクション映画以外でこんなに体力消耗した映画は久しぶり。想像を絶する壮絶な人生はどうなることかと思いましたが、生きる意味を見つけた彼女のラストカットは、清々しい気分にさせてくれました。

 80年代のニューヨーク。ハーレムを舞台にした物語で、最悪な境遇の少女が新しい視点を得ることにより再生していく話。10代の妊娠、近親相姦、貧困に就学問題、ドメスティック・バイオレンスと壮絶な内容で、これだけ聞くと、携帯小説か?と思うよね。同じような境遇で育ったアメリカエンタメのドン、オプラ・ウィンフリーが大プッシュし製作総指揮を、同じくこの映画の企画に賛同したミュージック界からはレニー・クラヴィッツとマライア・キャリーが出演しているのですが、スターオーラを消していて違和感がなく、あまりにも自然な演技だったので誰かわからなかった。

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ストーリー

80年代のハーレム。実父によって妊娠を2度させられ、母親(モニーク)からは精神的にも肉体的にも虐待を受ける16歳の少女プレシャス(ガボレイ・シディベ)。悲惨な家庭環境に生きる彼女は、学校の先生や友達の助けを借り、最悪の状況から抜け出そうとするが・・・。

 主人公プレシャスは大きな体を持っているため、実は虐待を続ける母に抵抗するのは可能。しかし、常にされるがままなのは、彼女は人を傷つける事が嫌いなんだと思う。だから彼女は父親に犯されている時も、頭の中で自分がハリウッド女優になったり、イケメンとデートしたり、テレビの中でスターになっていたり、妄想することによって現実逃避をするのです。「頭の中にほんとうのわたしがいる」。悲惨な現実だから彼女が妄想し憧れる華々しい世界が逆に切なかった。

 主演のガボちゃんもスゴイけど、母親役のコメディアンヌ、モニークも強烈。意地悪であざとく、娘に思いのまま罵声をあびせる母親像はショック以外何ものでもない。彼女が登場するだけで何か起きるのではないかと、ヒヤヒヤさせられるのです。モニークは納得の助演女優賞ですが、出来ることならキャスト全員賞をあげたい。先生も同級生も・・とにかくすべて素晴らしいのです!(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ プレシャス

  • 監督リー・ダニエルズ
  • 脚本リー・ダニエルズ
  • 製作リー・ダニエルズ
  • 出演ガボレイ・シディベ/モニーク/ポーラ・パットン/マライア・キャリー/レニー・クラヴィッツ 配給:ファントム・フィルム
  • 公開4月24日(土)~伏見ミリオン座ほか
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。