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家族の為に必死に生きる
二人の母親の壮絶な物語

 気鋭の女性監督コートニー・ハントが長編初監督・初脚本ながら、昨年のアカデミー賞2部門ノミネート、サンダンス映画祭グランプリをはじめ、世界各国で最大級の賞賛をされた話題作です。

 ここ数年、米国では話題でも日本では未公開となった洋画がDVDのみで販売されています。本作も未公開の危機に瀕していましたが、良質な作品を日本で公開したいと映画館「シネマライズ」が名乗りをあげ、全国ロードショーを実現。東京では連日満員御礼の大ヒットを記録しています。地味でハードですがクオリティの高いこのような秀作こそ、映画ファンが待ち望んでいた作品ではないでしょうか。

 クリスマス間近のニューヨーク州、カナダとの国境付近に暮らす2人の息子を持つ母レイはギャンブル狂の夫に逃げられ、経済的に困難な状況に陥っていたときに、義母に子供を奪われたモホーク族の女性ライラに出会います。彼女は米国とカナダにまたがる凍った川を車で渡り、中国人やパキスタン人を密入国させ、多額の収入を得るというもっとも危険な闇の仕事を手伝っていたのです。レイも日々の生活のためにライラと一緒にそれを手伝い始めるのですが・・。

 先住民の保留地問題や貧困問題、不法移民の密入国、人種差別など、リアルな社会的現状を背景に描きながらスリル満点に進む物語は、母性愛と友情を描いたヒューマンドラマとして熟成され、最後には人種や文化、立場を越えた"人間愛"を強く浮き上がらせていきます。

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ストーリー

夫に新居購入費用を持ち逃げされた妻のレイ(メリッサ・レオ)は、支払期日までに金を工面するため、モホーク族のライラ(ミスティ・アップハム)と手を組み、セント・ローレンス川を越え移民達をアメリカ側に不法入国させる闇の仕事に手を染める。二人は国境越えを何度も成功させるが……。

 先の読めない後半は、スリリングにしてやるせないクライマックス。シングルマザーのレイとライラは、それぞれの目的のためにアメリカから国境のない川を車で渡るのですが、凍ったままの川というものはなく、その川が割れたとき彼女達は窮地に立たされます。そんな中、彼女達は苦境の中で凍り固まっていた精神も砕けるかのように、驚くべき決断をするのです。

 雪と氷の寒々しい映像が続くのですが、母として女性としてしっかりと前を向いている彼女たちの姿に心打たれました。愛する者の為に命をかける時、人間の底力って無限ですね。ママ友とぜひ見に行って欲しいです。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)

データ フローズンリバー

  • 監督コートニー・ハント
  • 脚本コートニー・ハント
  • 出演メリッサ・レオ/ミスティ・アップハム/チャリー・マクダーモット
  • 公開3/27(土)~名演小劇場にて
松岡 ひとみ  Hitomi Matsuoka  (映画パーソナリティ)  TV、ラジオ、雑誌で新作映画をナビゲート。試写会や舞台挨拶などの司会も務める。オピ・リーナ読者に向けて、独自の視点から「デート映画」と「お友達映画」を紹介します。