生きているかのような
ぬいぐるみ達がキモカワイイ!
世界で一番有名なモーリス・センダックの同名絵本を映画化。原作は40ページほどのお話しなので、それをどのように映像化するのか楽しみにしていた一本です。さすが、現実と虚構の壁を越える大人のファンタジーを作り続けてきたジョーンズ監督!主人公のマックス少年の心の機敏やかいじゅうたちとの冒険を通して成長していく過程を、リアルファンタジーとして見せてくれた原作のテーマやイメージはまったく損なわれていません。
母親とケンカして家を飛び出した空想好きな8歳の少年マックス。船に乗って辿り着いたのはかいじゅうたちが住む島でした。口から出まかせで、「ボクは王様だ!」と宣言し、かいじゅうたちの王様になるが、そこでも現実の厳しさを知ることになる。
自分のことをかまってくれないママとお姉ちゃんに腹を立てるやるせない日常を描くという冒頭で、いきなり心を奪われたのは、マックスを演じた役名と同じ名前のマックス・レコーズ君!ワイルドだけどメランコリーな彼にいきなり共感して早くも映画の世界に没入!
そして、次はどんなかいじゅうたちが登場するのかワクワク度がMAX に達したとき現れたのは、デカくて、キモかわいくて、クールなかいじゅうたち。
うわぁ、動いている!しゃべっている!着ぐるみの実写に、微妙な表情はCG合成ですが、ここまで違和感のない映像は見たことがない。かいじゅうたちはほんとに生きているようなの。
子供に戻ったように素直な気持ちで、マックスとかいじゅうたちが雪合戦したり、砂丘を転げ落ちたり、陣地争いゲームなど無邪気に遊ぶ姿を楽しみました。
かいじゅうのキャロルが、マックスのことを王様だから何でもしてくれると信じて“孤独もなんとかしてくれる?”と聞くのが印象的だった。両親が離婚して、ママは仕事に忙しい。お姉ちゃんも恋人ができた・・。ずっと孤独を感じて生きてきたマックスは、かいじゅうたちと生活することで、いかに孤独と付き合っていくかを学ぶのです。
マックスがかいじゅうたちと別れるシーンは思いっきり泣けちゃいました。本作は、少年が“かいじゅう”との出会いによって現実の厳しさと複雑さを知るという、おとなだからこそ共感できるビターなおとぎ話なのです。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)
かいじゅうたちのいるところ
スパイク・ジョーンズ
マックス・レコーズ/キャサリン・キーナー
(声の出演)クリス・クーパー/フォレスト・ウィティカ
ワーナー・ブラザーズ映画
http://www.kaiju.jp
1/15(金)~ミッドランド スクエア シネマほか

