コックの次は詐欺師?! 伝説の
結婚詐欺師に堺雅人が挑む
噂通り、面白かった! 堺雅人が付け鼻で外国人になりきり、軍服を着た結婚詐欺師に扮しているというので観る前からテンション上がりまくりでした。 堺雅人のなりきり滑稽エセ米国人は、なんかもう必死で、その涙ぐましい軍服姿に哀愁すら感じてしまう。あらら、こんな風につい油断して、女性たちはヤツの嘘にハマってしまったのかしら。
この映画は、90年代に実際にあった結婚詐欺事件をベースにしているんです。
竹内武男(仮名)という北海道生まれの正真正銘日本人の男が、米軍パイロットの「ジョナサン・エリザベス・クヒオ」という名を名乗り(笑)、大胆にも母は英国王室エリザベス女王の妹の夫のいとこ、父はハワイのカメハメハ王国の末裔という真っ赤な嘘で女性達を騙し続けます。その被害総額は一億円!
当時流行ったトム・クルーズ主演の「トップ・ガン」を気取った軍服、胡散臭い嘘八百を並べた経歴で言い寄られて、どうして数百万円もだまし取られちゃうのかな。もしかして、クヒオはとてもいい人だったとか? 騙された女性も、「自分は騙されているんじゃないか?」、「全部嘘なんじゃないか?」と、薄々頭のどこかでわかっていても、クヒオだけが自分を見つめてくれる唯一の人、と信じ、幸せな二人の未来を夢見てしまったのでしょう。とても切ない女心ですね。
90年代初頭、クヒオ(堺雅人)は米軍のパイロットでエリザベス女王とも血縁関係があるなどと吹聴し、次々と女性たちを騙していた。弁当屋の社長しのぶ(松雪泰子)も彼の軍服姿にコロリとだまされ、懸命にクヒオに尽くすが…。
ちなみに本物のクヒオは、警察に連行され事情徴収の時もずっと、アメリカ軍人に成りきり嘘の経歴を話していたそう。本気で米軍人に生まれ変わりたかったのでしょうか? それとも愛が欲しかったのか? ん~、やっぱりお金?
この映画を見終わった後、実在のクヒオはどうだったのか興味が湧いてきました。この映画の原作「結婚詐欺師クヒオ大佐」(吉田和正著・幻冬舎アウトロー文庫)はこの秋に発売されるそうですからぜひ読んでみてください。(映画パーソナリティ・松岡ひとみ)


笑いながら泣き、泣きながら笑って観た。これぞ映画、素晴らしかった。クヒオの壮絶な過去、でも全てインチキが笑いにすり替える。人間は同等に愛しいが、おしなべて残酷だ。