オピ・リーナ opi-rina
menu
オピ・リーナ opi-rina
大竹敏之のでらうま名古屋めし探訪
大竹敏之のでらうま名古屋めし探訪

「鳥開総本家」の手羽先唐揚げ

手羽先唐揚げ食べ比べ 名古屋コーチン・若鶏各2本720円
手羽先唐揚げ食べ比べ 名古屋コーチン(左)・若鶏各2本720円

ワインを使うタレとブレンド塩で奥行きある味わいに

 名古屋の居酒屋の定番メニュー、手羽先の唐揚げ。「風来坊」と「世界の山ちゃん」が2大勢力で、それぞれ全国に約80店舗を展開しています。手羽先の形はそれぞれ異なり、まっすぐなのが風来坊でブーメラン型が山ちゃん。パッと見でどちらか分からないようでは名古屋人としてはまだまだ半人前です(?)。

 この2大チェーン以外でも、手羽先は名古屋のほとんどの居酒屋で食べられ、また看板メニューに掲げている店も少なくありません。中でもじわじわ勢力を拡大しているのが「鳥開総本家」です。名古屋をはじめ関東にも店舗網を広げ、13店舗を出店しています。

二度揚げした後に赤ワインをベースにしたタレにつける
二度揚げした後に赤ワインをベースにしたタレにつける

 手羽先の唐揚げはもともと身が少なくて飼料に回されていた部位を、タレとスパイスの妙味でおいしく食べられるようにした一種のアイデア料理。どの店もこのふたつの調味料で独自性を競い合っています。鳥開総本家はタレに赤ワインを使用し、うなぎのタレのように継ぎ足しをくり返して、甘辛さの中に深いコクを生んでいます。スパイスは数種類の塩と香辛料をブレンド。決して胡椒辛くはなく、辛み、しょっぱみの奥にほのかな甘みやうまみも秘められています。この両者の組み合わせによって、本来B級グルメであるはずの手羽先の唐揚げが、どこか上品で奥行きのある美味へとグレードアップしているのです。

 そのためA級食材である名古屋コーチンを使っても、素材と調味料がバランスをとって引き立て合います。コーチンの手羽先唐揚げは皮にもパリッとした歯ごたえがあり、脂から甘味がじゅわっ! 身も噛み応えがあり、じんわりうまみが広がります。通常、手羽先は「とりあえずビール!」に合わせて注文する序盤のおつまみという位置づけですが、コーチンだとお好みのお酒に合わせてじっくり味わいたくなります。もちろん若鶏でも十分においしいのですが、食べ比べするとコーチンの素材の実力、さらにはコーチンとも渡り合えるタレとスパイスの魅力をいっそう実感できます。

名古屋コーチン皮のどて煮580円。他にも焼き鳥からプリンまでコーチンを使った多彩なメニューがあり、様々な形で素材の持ち味を堪能できる。
名古屋コーチン皮のどて煮580円。他にも焼き鳥からプリンまでコーチンを使った多彩なメニューがあり、様々な形で素材の持ち味を堪能できる。
名古屋コーチンの親子丼1300円。エスカや名古屋城金シャチ横丁の店舗などはこちらの丼がメインとなる。
名古屋コーチンの親子丼1300円。エスカや名古屋城金シャチ横丁の店舗などはこちらの丼がメインとなる。

 喫茶店ではまずブレンドを飲めば店が目指す味の方向性が分かるといわれますが、名古屋の居酒屋では手羽先がそれにあたるスタンダードともいえます。手羽先のおいしい居酒屋に外れナシ。名古屋の居酒屋めぐりの楽しみ方のひとつとして、手羽先を基準にしてお気に入りの一件を見つけることをお薦めします。(写真撮影/すべて筆者)

店内はカウンターとテーブル合わせて24席。近年は大型店が増えている鳥開グループの中では最も小さく、その分アットホームな雰囲気で和める
店内はカウンターとテーブル合わせて24席。近年は大型店が増えている鳥開グループの中では最も小さく、その分アットホームな雰囲気で和める
2000年オープンの鳥開の創業店。古くからのファンも多い
2000年オープンの鳥開の創業店。古くからのファンも多い

そうだったのか!名古屋めし

 鶏の唐揚げというと衣がついたものを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。一方、名古屋の手羽先の唐揚げは衣をつけずに素揚げするのが特徴です。一度、中に火が通るまで揚げた後、さらに高温で二度揚げして皮をパリッとさせ、その上でタレにつけ、スパイスをふりかけるのが一般的です。手羽先の有名店では平均して1人あたり2.5人前(約10本)を注文するそうで、衣の脂っこさがない素揚げという調理法だからこそ、一本また一本と止まらない魅力が生まれたに違いありません。

鳥開総本家 名駅西口店

鳥開総本家 名駅西口店

住所:名古屋市中村区則武1-7-15
TEL:052-452-3737
営業時間:17時~24時(土曜16時~24時、祝日16時~23時)※ラストオーダーは各30分前
定休日:日(月曜が祝日の場合は16時より営業、月曜休)
駐車場:なし
アクセス:JR名古屋駅より徒歩5分

(2019年01月10日)

大竹敏之

大竹敏之(おおたけとしゆき)

「おいしい名古屋めしのお店、連れてって」。今や地域の名物にして観光資源にまでなっている名古屋めし。他県から来た友人知人にこんなふうに頼まれることも多いはず。しかし、そこで、はたと悩んでしまう人もまた多いのでは? 地元っ子も知ってるようで意外と知らない、名古屋めしの本当に“うみゃ~”店を、名古屋めしライターこと大竹敏之がご案内します。

大竹敏之コラム

神野三枝コラム

澤田貴美子コラム

Today's Fotune 今日の占い

Mail Magazine 登録無料

下記フォームより
メールアドレスの登録を行ってください

> 登録 >>メルマガについて
ページトップに戻る