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大竹敏之のでらうま名古屋めし探訪
大竹敏之のでらうま名古屋めし探訪

「おか冨士」のひつまぶし

肝入り上ひつまぶし5450円(限定)。他に上ひつまぶし4320円、うなぎ丼3400円などがある
肝入り上ひつまぶし5450円(限定)。他に上ひつまぶし4320円、うなぎ丼3400円などがある

大人気店の味を継承する名古屋めし屈指のごちそうグルメ

 名古屋めしの中では貴重なごちそうグルメ、うなぎのひつまぶし。おひつ入りのごはんの上に細かく刻んだうなぎの蒲焼が敷き詰められ、茶碗によそって一杯目はそのまま、二杯目は薬味をちらし、三杯目はお茶漬けでさっぱりと。一品で3つの味を楽しめる、今風に言えば“味変”グルメです。

最後はだしをかけてお茶づけにしてさっぱりと
最後はだしをかけてお茶づけにしてさっぱりと

 ひつまぶしといえば明治創業の「あつた蓬莱軒」が代名詞的存在で、今や観光名所とさえ呼べるほど遠来のお客を中心に連日行列が絶えません。対して地元のツウの間で評価が高いのが昭和区の「うな冨士」。こちらも評判が評判を呼び、今では並ばずに入るのは至難の業となっています。

 そして、このうな冨士からのれん分けし、2018年1月にオープンしたのが「鰻う おか冨士」です。

 「もともとうなぎが好きで、全国食べ歩いた中でも一番だったのがうな冨士だったんです」というのは店主の岡田憲征さん。岡田さんは名古屋で居酒屋を中心に展開するかぶらやグループの社長。自身がほれ込んだ味を継承したいと、社員をうな富士にはもちろんのこと、養鰻場にまで送り込んで技術を修得しました。

 最大の特徴は肉厚のうなぎ。「一般的なうなぎ料理店は4.5~5匹/1kgサイズを使うところ、3匹/1kgクラスのものを厳選しています」と岡田さん。脂がのってふっくら柔らかく、尾っぽまで肉付きがよいので、細かく刻んだひつまぶしでも十分に食べごたえがあります。

 腹開きして背から串を打ち、生から高温の炭火にかける“地焼き”は名古屋流。中はふわっ、表面はかりっと焼き上げます。タレはもちろん本家から継承。深みがありながらも甘ったるくはなく、うなぎに脂が乗っているのでちょうどよいあんばい。ほろ苦い肝をトッピングすると、ぜい沢感がさらにアップします。

 サイドメニューが充実しているのも魅力。うなぎの燻製、煮凝り、粕漬けなどの珍味は酒の肴にもぴったり。新鮮なお造りや蛤のしゃぶしゃぶなどもあり、これらをお酒と一緒に楽しんだ後で、ひつまぶしで〆るというのもぜい沢の極みです。

珍味など酒の肴となるメニューも豊富。手前からうなぎ燻製1200円、うなぎ煮凝り800円、川海老の唐揚げ(夜のみ)800円
珍味など酒の肴となるメニューも豊富。手前からうなぎ燻製1200円、うなぎ煮凝り800円、川海老の唐揚げ(夜のみ)800円
持ち帰り弁当のうなぎ丼 竹3180円(梅2680円もあり)。御園座観劇の際の持ち込みも可
持ち帰り弁当のうなぎ丼 竹3180円(梅2680円もあり)。御園座観劇の際の持ち込みも可

 「名古屋めしはB級グルメばかりで大事な相手を連れていく料理がない」なんて意見もしばしば耳にしますが、これは大いなる誤解。ひつまぶしはこれだけで十分なおもてなしグルメですし、プラスαのサイドメニューが豊富で、なおかつ高級感もあるこんな店を選べば、ご当地感とぜい沢感を存分に味わってもらえること請け合いです。(写真撮影/すべて筆者)

檜の一枚板を使ったテーブルなど落ち着いた雰囲気の店内。3名以上・個室に限って予約できる(個室料1000円)
檜の一枚板を使ったテーブルなど落ち着いた雰囲気の店内。3名以上・個室に限って予約できる(個室料1000円)
新生・御園座のこけら落としに先駆けて2018年1月にオープン。本家・うな富士は平日でも30分~、週末は1時間前後並ぶ覚悟が必要だが、こちらは席に余裕があるため、比較的並ばずに入れる
新生・御園座のこけら落としに先駆けて2018年1月にオープン。本家・うな富士は平日でも30分~、週末は1時間前後並ぶ覚悟が必要だが、こちらは席に余裕があるため、比較的並ばずに入れる

そうだったのか!名古屋めし

 名古屋のうなぎ料理店ではたまり醤油をベースにタレを仕込むのが主流。たまり醤油はこの地域特有の豆味噌から派生したものなので、豆味噌同様に他の醤油よりもうまみが濃いのが特徴です。うまみがしっかりしたタレを使い、なおかつ地焼きでパリッと焼き上げるからこそ、うなぎを細かく刻んでも、さらにはお茶づけにしても食べごたえが損なわれないと考えられます。ひつまぶしは食べ方に変化を加えた単なるアイデア料理ではなく、地域の伝統的調味料の個性があるからこそ生まれた、まごうことなき郷土料理だといえるのです。

鰻う おか冨士

鰻う おか冨士

住所:名古屋市中区栄1-6-15
TEL:050-7300-2037
営業時間:11時~14時、17時~22時
定休日:不定休
駐車場:なし
アクセス:地下鉄伏見駅より徒歩1分

(2018年12月27日)

大竹敏之

大竹敏之(おおたけとしゆき)

「おいしい名古屋めしのお店、連れてって」。今や地域の名物にして観光資源にまでなっている名古屋めし。他県から来た友人知人にこんなふうに頼まれることも多いはず。しかし、そこで、はたと悩んでしまう人もまた多いのでは? 地元っ子も知ってるようで意外と知らない、名古屋めしの本当に“うみゃ~”店を、名古屋めしライターこと大竹敏之がご案内します。

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