第43回 『2017年のスタートに思うこと』
新しい年が明けて、はや2週間。みなさんは、どんな年末年始をお過ごしでしたか?
この年末年始、旅行に行かれた方、新年に向けてのエネルギーはチャージ出来ましたか?
日頃の頑張りで溜まった疲れをデトックスするように、体調を崩されていた方、もう体調は大丈夫ですか?
そして、私のように普段離れ離れの家族が集合して、限られた家族時間を満喫された方、日常のリズムは取り戻せましたか?
それぞれいろいろな年末年始を過ごされたことと思います。今回のコラムは、私自身について綴らせてください。
この年末年始は、ゆっくりと時間が流れ、いろいろなことを考える時間がありました。
印象に残った出来事のひとつ、SMAPの解散。特にすごくファンというわけでもなかったのですが、 SMAPがSMAPとして存在することが、ずっと当たり前になっていたから、SMAPのみなさんのグループとしての最後の姿がとてもとても切なくて、この年末年始は「世界に一つだけの花」が心の中をリフレインしていました。

この曲が発売されたのは、2003年3月。思えば、子育てに悩んでいた私の背中を押してくれたのは、この曲でした。この曲の歌詞に感銘を受けて、シングルCDを購入したことを鮮明に覚えています。
子どもがうまれてきてくれた時、「元気にうまれてきてくれて、よかった!」と安堵し、「どうか、すくすくと元気に育ちますように・・・」と、ただただそれだけを願ったはずなのに、
子どもが成長するのとともに、いろいろな思いが湧いてきて、「もっと○○出来るようになってほしい」とか、「なんでうちの子は○○出来ないんだろう」とかそんな思いが自分自身を、そして子ども自身を追いこんでいたように思います。
そんな時、「世界に一つだけの花」のフレーズがすうーっと心の中に入ってきたのです。
「この子たち一人一人が、それぞれの花を咲かせられるように見守っていこう」そう強く感じたあの時からもうすぐ14年が経とうとしています。そして子どもたちは、今年25歳、23歳、22歳、16歳になります。
あの頃、一緒に暮らしている日々が当たり前だった日常も、今では、末っ子を除いてみんな別々の場所で生きる子どもたち。
普段はそれぞれの場所で頑張っている家族が、一年に一度、集合する年末年始。家族って、不思議ですね。普段はそれぞれバラバラに離れていても、集まったらほんの一瞬で、一緒に暮らしていた頃となにひとつ変わらない風景。
そんな子どもたちの姿を見ていたら、私の背中を押してくれたあのフレーズが心に響いてきました。 そう、NO.1にならなくてもいいんです。もともと特別なOnly oneなのだから・・・。それぞれが自分らしく元気で毎日を暮らしていくこと、それだけでじゅうぶんなんだ、と改めて心から思った年末年始なのでした。
そしてもうひとつ、印象に残った出来事。2016年の年末、12月30日に、「置かれた場所で咲きなさい」の著者で、ノートルダム清心学園の理事長をされていた渡辺和子さんが天へと旅立たれました。
私がこの本の存在を知ったのは、3年前の、次男の成人式でのことです。式の際、小学校の時にお世話になった先生方から祝辞をいただいたのですが、ある先生が「置かれた場所で咲きなさい」の一部を、祝辞として伝えて下さったのです。
深い感銘を受け、著書を拝読しました。大変深い言葉の数々を残された、渡辺和子さんのご冥福をお祈りいたします。

そして、9日は成人の日でしたね。123万人の新成人のみなさん、ご成人おめでとうごさいます。
各地での成人式のニュースを目にして、次男の成人式の際に先生からいただいたお言葉が蘇ってきました。
「自分の置かれた場所にしっかり根をはり、栄養を蓄えて、自分らしい花を咲かせるみなさんを楽しみにしています」
子どもたちに向けての言葉だったのですが、私自身にもとても響き、じ~んとしたことを思い出しました。
さぁ、2017年は、どんな一年になるのでしょうか。
みなさんは、何か目標はありますか?
今年は、これに挑戦してみたい!という方、やり遂げたい目標がある!という方、今年はゆっくりマイペースで、という方。みなさんそれぞれだと思います。
目標があるのもよし。目標を立てずに、流れに任せてみるのもよし。
私は、今年はあえて目標は立てず、自分に出来る精一杯を、ただただコツコツと頑張る一年にしたいと思います。 置かれた場所にしっかりと根をはり、自分らしい花を咲かせられるように・・・。
2017年、みなさんそれぞれが自分らしく進んでいける一年でありますように・・・。
次回の『澤田貴美子のつながるいのち』をお楽しみに。